The Dig, August 1996: Difference between revisions
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<center>''' Elvis Costello & | <center>''' Elvis Costello & The Attractions </center> | ||
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オール.デイス・ユースレス・ビューテイー | |||
エ」レヴイス・コステ口 &ジ・アトラクションズ | |||
既に、雑誌や口コミを通じて、評判に なっているアルバムである。実際、凄く いい。この人の場合、英国人ならではの 捻りのきいたユーモアとか、毒気を含ん だウィントとか、その種の表現がついて | |||
まわり、結果として鬼才、異才といった ところに落ち着いてしまうきらいがある。 確かに、癖の強い歌いまわレといい、眼 鏡を強調した風貌といい、一筋縄でいか ないというか、生の部分を敢魂ていろん な手札で隠しながら、聴き手の度量を試 すようなところがないわけではない。し かも、最近は、その屈折感にも熟練の味 わいが加わってきたものだが、こうやっ て、歌と真っ向から勝負したときのこの 人の底力には凄まじいものがあって、そ れを痛感させられるアルバムでも ある。聴き終えるたびに、達者だ なあ、としみじみと溜め息を漏ら してしまう。 | |||
セルフ・カヴァー集といった側 面もあるらしく、実際、ジュー ン・ティーバーや工イミー・マン のように、他人に書いた作品、あ るいは自分の為に書いたものの、 いままでレコード化できなかった 作品で構成されているが、そのこ とでこのアルバムを位置づける必 要はないだろう。モダンなリズム をサラリと使った川Jトル・アト ムス“、サザン・ソウルの香りを 放つl’ホワイ・キャント・ア・マ ン・スタンド・アローンV.、賛 肉のない引き締まった口ソクの uコンプリケイティソド・シャドウズ,l、 ミュージカル,スタンダードの趣を持つ Hアイ・ウォント・トウ・ヴァニソシュ,, 等々、音楽的なヴァラエティを含めて、 各作品が生み出された背景に何処となく バラツキは感じられるが、それらを振じ 伏せるような、独特の情緒感が全体を覆 い包んでいる。 | |||
ぼくも悲観的に考え込むほうだけど、 1曲目のuジ・アザー・工ンド・オブ・ ザ・テレスコープ,Iからして、これはか | |||
なわないなあ、と思うほど痛くて、辛く て、時には情けなく思えるほどの歌ばか りだ。それでいて、歌が情感に溺れてし まうどころか、聴き手の胸に炎を投げ掛 けるような激しさを秘めている。優れた 歌というのは、どんな形にせよ、アジテ ーションとンての要素を含んでいるもの だが、その点でこの12個の歌は見事であ るo 40男が現代を繊細に生きていくとす れば、男女関係を含めて多分に抱え込ま ざるを得ないであろう残酷さとか、徹慢 さとかが、歌とレて最良の形で紡ぎあげ られていて、こういう形で、現代を描き だしてくれるアルバムに出会ったのは、 90年代に入って初めてのことである。 | |||
演奏のほうも、気心の知れた仲問たち だけあって、実に丹念に練り上げられ、 彼の言葉のひとつでも聞き逃さないよう な配慮があるし、集中力にも凄まじいも のがある。そう言えば、アトラクション ズを率いての前回の来日公演で、ニー ル・ヤングとクレイジー・ホースのよう な関係をそこに見て意外な発見だったが、 このアルバムを聴いていて、改めて思う のは、ニール・ヤングにせよ、この人に せよ、時代との距離感みたいなものに卓 越した感覚があるんだろうなということ である。時代に寄り添うことなく、時代 を突き放すこともなく、誰かを抜くこと もなく、誰かに抜かれることもない。こ の距離感のとりかた、それが現代が表現 という場に求めているものかもレれない な、と思ったりもしている。 | |||
天辰保文 | |||
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